人間ドック・がん検診
よりよいX線検査を目指して
当センターの放射線技師室は診療放射線技師 常勤11名、非常勤5名、事務介助者5名が勤務しています。スタッフは受診者の方に対する被曝線量の低減と、診断に最適で鮮明な画像を撮影できるように各検診で次のような取り組みをしています。
胃がん検診
人の顔がそれぞれ違うように、胃の形、胃の病気の写り方も様々です。いろいろな胃の形に応じて適切な撮影が行えるように、当センターでは発見されたがん症例の検討会を行い、その症例が的確に抽出されているか、無駄な写真は無いか、改善する余地はあるか等の意見交換を行っています。また、バリウム濃度、撮影法の変更も含め、検討を随時行っています。
また撮影時に胃の疾患など、見落とし等をなくすために、各技師が大阪消化管撮影技術研究会、関西消化管造影懇話会等の所外の勉強会にも積極的に参加し、読影力の向上に努めています。
日本消化器がん検診学会の胃がん検診専門技師に9名の技師が認定されています。また当センターは日本消化器がん検診学会認定指導施設です。
胃がん検診車は現在4台稼働しております。
乳がん検診
マンモグラフィ(乳房撮影)においては、正常な乳房組織と、乳がん組織のX線吸収の差は少ないため、X線写真上に乳がんを写し出すには、日本乳がん検診精度管理中央機構の推奨する使用基準適合装置を用い、適正な撮影を行うことと、厳しい品質管理が必要です。
当センターのマンモグラフィ担当技師は日本乳がん検診精度管理中央機構の撮影技術講習会を受講しており、検診マンモグラフィ撮影技術A認定4名で、高い水準での撮影に努力しています。
また撮影技術、読影力の継続的な向上を目指し、各技師が関西乳房画像研究会、阪南マンモグラフィ勉強会などの所外の勉強会に参加しています。
また当センターは日本乳がん検診精度管理中央機構の施設画像評価で認定(検診マンモグラフィとして申し分ない)を受けています。
乳がん検診は乳がん検診車が2台稼働しており、FPDのデジタル装置で撮影を行っています。検診車に撮影室と診察室が併設されており、撮影後に医師による視触診と画像診断の一次読影(診断)が同一検診車内で行われ、受診者様にすぐに結果をお知らせできるようになっております。
肺がん検診
現在、当センターでは施設内に胸部X線撮影装置と、X線CT(ヘリカル16列)、胸部X線肺がん検診車1台が稼働しており、肺がんCT検診認定機構の肺がんCT検診認定技師に1名の技師が認定されています。
当センターの施設内の胸部撮影装置で撮影した胸部X線写真は、CR方式、肺がん検診車はFPD方式のデジタル撮影装置で、肺野と縦隔(心臓など)を一度の撮影で観察でき、一般のX線写真より情報量の多い撮影法になっています。
骨量検査
骨粗鬆症予防に貢献するため、施設内と所外での骨量検査を行っています。
超音波を踵の骨に伝搬させ音速と透過指標(音の減衰)を計測する装置です。X線装置のように放射線による被曝がありません。
撮影装置の保守管理
各X線装置は定期的にメーカーによる保守点検(メンテナンス)を受けており、装置の故障などにより受診者の方々にご迷惑をお掛けしないように留意しています。
また万一装置のトラブルがあったときには、その詳細を記録し、同様の現象が起こった際に迅速に対応できるよう各技師に周知徹底しています。