気になる病気・健康のこと
膵がんについて
膵がんをとりまく現況
膵がんによる死亡は近年著しく増加しています。
2010年の全国での膵がんによる死亡者数は約28,000人で死亡者数が5番目に多いがんです。
早期がん(Stage Ⅰ,Ⅱ)では75%の人が5年以上生存されるという成績がありますが、殆どの膵がんは進行がん(Stage Ⅳ)で発見され、5年以上生存される方は10%もありません。
- 主な消化器がんの
死亡率の年次推移 - 
							

膵がんによる死亡は近年著しく増加しています。
 
- 2010年がんによる死亡者数35.3万人、
うち膵がん2.8万人 - 
							

膵がんは死亡者数が5番目に多いがんです。
国立がん研究センター 人口動態統計によるがん死亡データより
 
- 膵癌診断時 Stage別割合
 - 
							

殆どの膵がんが進行がん(StageⅣ)で発見されています。
膵癌全国登録調査報告 膵臓18: 101-169, 2003
 
早期の膵がんの症状
早期の膵がんに特有の症状は殆どありませんが、こんな時には膵臓に注意して検査を受けましょう。
- 食後に上腹部がもたれて重苦しい
 - 糖尿病を発症、もしくは糖尿病が急に悪化
 
膵がんにかかる危険性がやや高い人
- 膵臓に嚢胞のある人や膵管がやや太い人
 - 血縁者に膵がんのある人
 
まずは膵臓の超音波検査を受けましょう。
膵がんの危険因子
| 危険因子 | 膵がんの危険度 | 
|---|---|
| 近親者の膵がん | 10倍以上 | 
| 慢性膵炎 | 4-8倍 | 
| 糖尿病 | 約2倍 | 
| 喫煙 | 約2倍 | 
| 肥満(BMI 30以上) | 約2-3倍 | 
| 膵嚢胞・主膵管拡張 | 27.5倍 | 
危険因子を持っている人はまず一度は膵臓の超音波検査を受けましょう
膵がんのスクリーニング検査
血液腫瘍マーカー
(膵がんにかかっていても 必ず上昇するとは限りません)
CA19-9, Elastase-1, Dupan II, SPAN I, CEA
超音波検査
放射線の被ばくもなく、苦痛のない楽な検査ですが、胃のガスの影響などで膵臓がすっかりは見えないこともあります。

超音波で観察した膵がん

超音波で見えにくい尾部は液体(お茶など)を飲むとよく見えるようになります。
その他の検査
- 造影超音波検査
 - 超音波内視鏡検査(造影)
 - 造影CT検査
 - MRP検査
 
がんが疑わしい時の検査
- ERP+膵液細胞診
 - EUSFNA
 - USFNA
 




