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循環器病予防部門 循環器病・生活習慣病予防への取り組み

効果的な保健指導の技法の開発

3-2. 健診時に行う効果的な保健指導技法の開発

健診当日の診察までの待ち時間を利用して小集団による健康プラン立案のための集団健康処方(約20分)を行い、さらに診察で医師が必要と判断した受診者には、保健師・管理栄養士による個別処方(約20分)を実施した(図1)。

集団処方は結果説明までの待ち時間を利用して行うため、受診者の立場では無駄な待ち時間を過ごす必要が無い。指導を実施する側から見ると、同時に複数の受診者を指導できる。受診者の立場、指導する立場の双方から見て効率的な手法といえる。

図1. 健診の流れと健康処方

図:健診の流れと健康処方

集団処方のみ実施者では、翌年度に検査所見の改善が見られたものは、高コレステロール血症では4分の1程度、高血圧肥満では7%程度であった。個別処方の実施者で翌年に検査所見の改善が見られたものは、高コレステロール血症で40%、高血圧で20%、肥満でも12%と集団処方より多かった。集団処方のみでもある程度の効果が見られるが、個別処方を実施した方がより効果的であるといえる。

図2. 健康処方の効果-平成14年度、15年度連続受診者における1年後の変化

図:健康処方の効果-平成14年度、15年度連続受診者における1年後の変化

  • ※1:平成14年度血清総コレステロール値が240mg/dl以上で、平成14年・15年ともに非服薬であった者を対象とし、血清総コレステロールが20以上減少した者を改善、20以上増加した者を悪化とした。
  • ※2:平成14年、15年度ともに非服薬であった者を対象とし、血圧区分が1つ以上改善した者を改善、1つ以上悪化した者を悪化とした。
    A群:最大血圧140未満かつ最小血圧90未満、B群:最大血圧140以上160未満または最小血圧90以上100未満、C群:最大血圧160以上180未満または最小血圧100以上110未満、D群:最大血圧180以上または最小血圧110以上
  • ※3:平成14年度にBMIが25kg/㎡以上であった者を対象とし、2kg以上体重が減少したものを改善、2kg以上増加した者を悪化とした。

病気予防への取り組み